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開催レポート

初の1部・2部制での開催。一蔵師匠、圧巻の五席。

コロナ禍のため、2020年から開催を延期しておりましたが、約4年ぶりに開催いたしました。お休みしている間に会場である久が原会館はリニューアルしてきれいに便利になりました。お客様に集まっていただけるか不安でしたが、1部・2部ともに大勢のお客様からご予約を頂戴し、ご来場いただき、無事開催できましたこと、心から感謝申し上げます。

第1部 大師の杵|短命|(お仲入り)|らくだ

一蔵師匠の高座は、久が原会館までのアクセスに関する枕(落語に入る前の開口のお話)、駅前の肉屋さんの枕からはじまりました。久が原駅から12分かけて歩いておいでくださった一蔵師匠、お客様には「ありがとうございます」の言葉しかございません。(1部と2部の合間に、駅前の山本肉店さんに実際にコロッケやメンチカツを買いに行ったお客様もいたようで、地元民としてはうれしい限りです)

最初のネタは「大師の杵(たいしのきね)」。弘法大師(=空海上人)のお話です。久が原の近くを流れる「多摩川」が登場するので選んでいただいたのかも?知れません。詳しく書き始めるとネタバレになるので、やめておきます。

二席目は「短命」。噺家さんによって艶っぽくも、滑稽色を強くもできるネタですが、一蔵師匠の「短命」は面白一辺倒。強いおかみさんも一蔵師匠が演るとさすがの一言。

お仲入りを挟んで1部のトリネタは…なんと「らくだ」でした。登場人物が多い上に、酒飲み(酔っ払い)の芝居が入るなど高い技量を必要とする古典落語で大ネタと謂われる噺のひとつです。

フルバージョンでやると1時間近くにもなる大ネタですので、今回は30分ほどのバージョンでしたが、それでもたっぷりと熱演していただき、1部にいらしたお客様は大満足したことでしょう。実際、「(高座の上の師匠が)本物の酒呑みに見えました」など、アンケートでは絶賛の声がたくさん!

第2部 試し酒|(お仲入り)|文七元結

2部はトリネタとして「文七元結(ぶんしちもっとい)」をネタだし(あらかじめ演じるネタを宣言しておくこと)しているので、一席目はごくごく軽いお話かなと思っていたら、あにはからんや。「試し酒」!「試し酒」と「文七元結」の組み合わせなんて滅多にあることじゃありません。一蔵師匠なりのサービス精神の表れだなと感じました。

1部・2部通し(どちらにも出席される)のお客様も数名いらっしゃいましたが、ほとんどは1部の最後に「らくだ」というネタがかかっていたことを知りません。「らくだ」のときのように「酒が見えた」「師匠が本当に酔っぱらっているように見えた」という感想のお客様が大勢いらっしゃいました。下男の久蔵(きゅうぞう)が大きな盃でお酒を飲み干すたびに「おぉぉぉ」という声が客席から上がったほどです。

さぁ、そしていよいよオーラス(オールラスト)の「文七元結」です。多くは語りませんが圧巻でした。客席では目元を拭う人、すすり泣く人、「涙!」「泣けた」という感想を書いて下すった人たちが続出。このような光景を想定してネタ出しをお願いしたこちら側としてましては「してやったり」の気持ちもありますし、「またしても泣かされてしまった…」という気持ちも。

滑稽噺から人情噺まで数時間に渡る超大熱演の一蔵師匠、本当にありがとうございました。特に師匠が演じた吉原・佐野槌(さのづち)の女将、大評判でしたよ。

ご来場いただいたお客様にも重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。次回は2024年5月を予定しております。今後とも、くがらくをどうぞよろしくお願い申し上げます。

くがらく 新免玲子

独占インタビュー記事(2023年)

独占インタビュー記事(2020年)

プロフィール

ご協力いただいたアンケートと編集部からのお返事

第21回 春風亭一蔵師匠の回

くがらクイズ(第21回一蔵篇)

【問題】一蔵師匠が末廣亭のトリ根多のひとつにかけた「試し酒」。近江屋の主人が下男の久蔵を「うちの久蔵は酒を●●飲み干せる!」と酒量を豪語、自慢する噺ですが、それは、どのくらいでしょう?

1 「5升」
2 「10升」
3 「12升」

「お問合せ」ページからクイズにご応募ください。正解者の中から抽選で、何名かの方に何かしらプレゼントいたします。奮ってご応募ください。

4年ぶりに、クイズも再開しました。こちらからご応募ください(終了)

ご予約募集要項(終了)

第21回「春風亭一蔵」師匠の回。無事にお開きとなりました。ご来場、誠にありがとうございました。

第21回目は春風亭一蔵師匠です。コロナ禍で開催を4年近く延期しておりましたが、2023年11月18日(土)に開催が決定いたしました。その間、一蔵さんは「一蔵師匠」になりました。二つ目から真打に昇進なさったのです。ご予約お待ちしております。

〔日 付〕 2023 年 11 月 18 日(土)

〔時 間〕 今回は1部・2部の二部構成です。
 1部 開場13:30/開演14:00(二席 ⇒ お仲入り ⇒ 一席。終演予定は16:00頃です)
 2部 開場17:30/開演18:00(一席 ⇒ お仲入り ⇒ 一席。ネタだし「文七元結」、終演予定20:00頃)

〔出 演〕次回お招きするのは春風亭一蔵師匠です。

〔会 場〕 久が原会館 2階(東京都大田区久が原2-7-11) ※  こちらが会場地図になります

  • 新しくなった久が原会館にはエレベーターがあります。
  • すべて椅子席です/冷暖房完備/男女別トイレ(1階と2階それぞれに完備)
  • 受付の際、あずき飴(例)を差し上げています。
  • なお、久が原会館の中には自動販売機がございません。飲み物が必要な方は途中でお買い求めの上、ご来場ください。

〔交 通〕 東急池上線 久が原駅 ライラック通り 徒歩12分|都営浅草線 西馬込駅 徒歩18分
  東急バスを使ってもお越しいただけます。次の2つの路線が使えます。
  (1)蒲12系統 蒲田駅~田園調布駅  (2)森04・森05系統 大森操車所~池上駅前・洗足池
  停留所名はともに「久が原出世観音」。バス停から徒歩1分です。

〔木戸銭〕 1部・2部共に2,500 円(当日、受付にてお支払ください)。
  また、1部~2部を通してのご予約も承ります。その場合の木戸銭は2,500円×2回分で5,000円になります。
  なお、通しでご参加の場合、1部終演後、一度ご退出いただき、改めて17:30にご入場いただきます。ご了承ください。

〔ご予約・お問合〕 くがらく 090-4824-9243 留守電の際は折り返し、ご連絡差し上げます  電子メールアドレス : rakugo@miura-re-design.com

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