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柳家小はぜ

開催レポート

柳家一門の気概を感じる渾身の三席。笑って、ほろり。大満足。

第22回くがらくにおいで頂きまして有難う御座います。他の演者さんと同じように、小はぜさんもわが町・久が原のことを枕で触れていただき有難い限りです。

小はぜさんを噺家にしてくれた、そのきっかけが柳家小三治師匠です(詳しくはインタビューをお読みください)。一席目は、その小三治師匠の十八番の中の十八番「野ざらし」でした。小はぜさんなりの思いを感じました。なお、この噺には唄が出てきます。釣りをする場面での「鐘がゴ~ンと鳴りゃさ、上げ潮、南風さ」。これは『さいさい節』という端唄の替え歌。小はぜさん、いいノドも披露してくれました。

二席目は「百川」。こちらも小三治師匠が大得意にしていたネタですね。ずーずー弁の百兵衛さんも見事な演じっぷり。お客様にもウケていました。それにしても“くわいのきんとん”、美味しそうに見えたのは私だけではないはずです。

お仲入りを挟んで、トリネタは…なんと「妾馬(めかうま、めかんま)」。「八五郎出世」とも言われる大ネタです。ずーずー弁とは打って変わって、本格的な江戸弁の言い回しも流石としかいいようがありません。

満席のお客様のためか?大サービス?の大ネタばかり(これまでの「くがらく」に出ていない噺と季節の噺)。「野ざらし」も「百川」も大きなネタの部類ですから、落語らしい落語を、もう本当にたっぷり。どのネタも楽しかったです。たくさん笑って、最後に少しホロリと。お客様も大いに満足されたことと思います。小はぜさんの黄金期(真打昇進後のさらなる充実期、躍進期)は必ず来る!そんな未来も力強く感じた高座でした。

次回は、2024年11月を予定しております。くがらく初の二人会となります。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

くがらく 新免玲子

「妾馬」補足説明:「『妾馬』という話の題なのに、馬がちっとも出てこないのはなぜ?」というお声を頂戴しました。理由を一言で申しますと「馬の出てくるストーリー部分はカットしているから」です。詳しく言うと、この噺をフルでやりますと1時間以上の長い高座になります。ですので今は、その中の面白い部分(特に前半)だけを演じることが多いようです。そこには馬が出てこないのです。ちなみに、「妾」という言葉が現代的にどうなの?ということもあったりして、「八五郎出世」という題で演じられることもあります。そう言えば、「野ざらし」の登場人物も八五郎(八っつあん)でしたね。

ちなみに、小三治師匠が別冊太陽の取材で「師匠が教わった一番印象の残っている稽古を教えてください」と聞かれ、「弟子のはん治(小はぜさんの師匠)に教わった『鯛』(桂三枝~六代目文枝師匠の新作落語)」と答えています。本寸法の古典落語も素敵ですが、いつか小はぜさんの『鯛』も見れたらなぁと思います。もちろん、「妾馬」の前後通しのフルバージョンも。(大長講になるけど、小はぜさんならダレることなく話し通せるはず)

独占インタビュー記事

プロフィール

ご協力いただいたアンケートと編集部からのお返事

第22回 柳家小はぜさんの回


ご予約募集要項(終了)

第22回「柳家小はぜ」さんの回。無事にお開きとなりました。ご来場、誠にありがとうございました。

日 付〕 2024年5月25日(土)

〔時 間〕 開場13:30/開演14:00(二席 ⇒ お仲入り ⇒ 一席。終演予定は16:00頃です)

〔出 演〕お招きするのは、柳家小はぜさん(二ツ目さん)です。

〔会 場〕 久が原会館 2階(東京都大田区久が原2-7-11) ※  こちらが会場地図になります

  • 新しくなった久が原会館にはエレベーターがあります。
  • すべて椅子席です/冷暖房完備/男女別トイレ(1階・2階それぞれに完備)
  • 受付の際、あずき飴(例)を差し上げています。
  • なお、久が原会館の中には自動販売機がございません。飲み物が必要な方は途中のコンビニエンスストア等でお買い求めの上、ご来場ください。

〔交 通〕 東急池上線 久が原駅 ライラック通り 徒歩12分|都営浅草線 西馬込駅 徒歩18分
  東急バスを使ってもお越しいただけます。次の2つの路線が使えます。
  (1)蒲12系統 蒲田駅~田園調布駅  (2)森04・森05系統 大森操車所~池上駅前・洗足池
  停留所名はともに「久が原出世観音」。バス停から徒歩1分です。

〔木戸銭〕 2,000 円(運営費。当日、受付にてお支払ください)。

〔ご予約・お問合〕 くがらく 090-4824-9243 留守電の際は折り返し、ご連絡差し上げます
  電子メールアドレス : rakugo@miura-re-design.com